聞き取りにくい英語フレーズ40選【パート1】

早いトークで喋るネイティブスピーカーたち 試験

ネイティブスピーカーの自然な会話では単語と単語が繋がり音が変化し本来の発音とは異なって聞こえることが多いものです。ここでは前回とは異なる聞き取りにくい英語フレーズをご紹介します。

これらを理解すれば実際の会話でのリスニング力が格段に向上するでしょう。

  1. 縮約形が聞き取りにくいフレーズ
    1. Could have been クダビン
    2. Might as well マイタズウェル
    3. Would have liked to ウダライクトゥ
    4. Used to be ユーストゥビー/ユースタビー
    5. Supposed to be スポーズドゥビー
    6. You’d better ユーベター
  2. 音の同化で聞き取りにくい表現
    1. In the インナ
    2. Won’t you ウォンチュ
    3. Can you help me キャニュヘルプミー
    4. Tell you テリュ
    5. Want you to ワンチュトゥ
    6. Call you コーリュ
  3. 省略されて聞き取りにくい表現
    1. What are you going to do? ワッチャゴナドゥ
    2. I am not going to アイムナッゴナ
    3. Did he tell you? ディリテリュ
    4. How do you know? ハウジャノウ
    5. When did you get back? ウェンジャゲッバック
    6. Where have you been? ウェアヴユービン
  4. 高速発話で聞き取りにくいフレーズ
    1. How’s it going? ハウズィゴイン
    2. What’s the matter? ワッツァマラー
    3. As far as I know アズファラザイノウ
    4. At the end of the day アズィエンダヴザデイ
    5. Every now and then エヴリナウンゼン
    6. In the middle of インザミドゥラヴ
  5. 特定の子音連結で聞き取りにくい表現
    1. Next time ネクスタイム
    2. Asked her アースクター
    3. Months ago マンスザゴー
    4. Sixths シクスス
    5. Strengthened ストレンスンド
    6. Fifth floor フィフスフロア
  6. 特殊なイントネーションで聞き取りにくい表現
    1. Really? リリー
    2. Whatever ワッテヴァー
    3. Sure シュァ
    4. Yeah, right イェアライ
    5. Come on カモン
    6. No way ノーウェイ
  7. 聞き取りにくいイディオム
    1. Beat around the bush ビートアラウンダブッシュ
    2. Off the top of my head オフザトップマヘッド
    3. On the other hand オンジアザハンド
    4. By and large バイアンラージ
    5. All of a sudden オーラヴァサドゥン
  8. 速い英語を聞き取るコツはありますか?
  9. 方言や訛りのある英語を理解するにはどうすればいいですか?

縮約形が聞き取りにくいフレーズ

Could have been クダビン

「〜だったかもしれない」という過去の可能性を表す表現ですが3つの単語が縮まって「クダビン」と発音されます。さらに「クダ」と「ビン」の間にほとんど区切りがなく聞こえます。

It could have been worse if we hadn’t prepared. 準備していなかったらもっと悪い状況になっていたかもしれない。

Might as well マイタズウェル

「〜した方がいい」「どうせなら〜すべき」という意味を持ちますが「マイタズウェル」とつながって聞こえます。特に “as” の音が弱く発音されるため聞き取りにくいです。

Since we’re already here, we might as well see the movie. せっかくここまで来たんだから、映画を見た方がいいよ。

Would have liked to ウダライクトゥ

「〜したかった」という過去の願望を表す表現ですが”would have” が「ウダ」と縮まり全体で「ウダライクトゥ」と聞こえます。

I would have liked to attend the conference. その会議に出席したかったです。

Used to be ユーストゥビー/ユースタビー

「以前は〜だった」という過去の習慣や状態を表しますがアメリカ英語では特に “to” と “be” がつながり「ユースタビー」のように聞こえることが多いです。

This used to be a quiet neighborhood. ここは以前は静かな地域だった。

Supposed to be スポーズドゥビー

「〜のはずだ」という期待や予定を表す表現ですが”supposed to” が「スポーズドゥ」と縮まり聞き取りにくくなります。

The meeting is supposed to be at 3 PM. 会議は午後3時の予定です。

You’d better ユーベター

「〜した方がいい」という忠告を表しますが”you had” または “you would” が “you’d” と縮約され「ユーベター」と発音されます。

You’d better hurry or you’ll miss the train. 急いだ方がいいよ、さもないと電車に乗り遅れるよ。

音の同化で聞き取りにくい表現

In the インナ

「〜の中に」という基本的な前置詞句ですが”n” と “th” が同化して「インナ」と発音されることが多いです。”in the morning” は「インナモーニング」のように聞こえます。

I’ll see you in the afternoon. 午後にお会いしましょう。

Won’t you ウォンチュ

「〜しませんか」という勧誘を表しますが”t” と “y” が同化して「チュ」となり全体で「ウォンチュ」と聞こえます。

Won’t you join us for dinner tonight? 今晩の夕食に参加しませんか?

Can you help me キャニュヘルプミー

「手伝ってもらえますか」という基本的な依頼表現ですが”can” と “you” が同化して「キャニュ」となり聞き取りにくくなります。

Can you help me carry these books? これらの本を運ぶのを手伝ってもらえますか?

Tell you テリュ

「あなたに伝える」という表現ですが”l” と “y” が同化して「テリュ」と発音されます。”I’ll tell you” は「アイルテリュ」と聞こえることが多いです。

Let me tell you about my trip. 私の旅行について話させてください。

Want you to ワンチュトゥ

「あなたに〜してほしい」という希望を表しますが”t” と “y” が同化して「チュ」となり「ワンチュトゥ」と発音されます。

I want you to focus on your studies. 勉強に集中してほしい。

Call you コーリュ

「あなたに電話する」という表現ですが”l” と “y” が同化して「コーリュ」と発音されます。

I’ll call you tomorrow morning. 明日の朝電話します。

省略されて聞き取りにくい表現

What are you going to do? ワッチャゴナドゥ

「何をするつもり?」という基本的な質問ですが多くの縮約が重なり「ワッチャゴナドゥ」と聞こえます。特に “what are you” が「ワッチャ」と大きく縮まります。

What are you going to do about the problem? その問題についてどうするつもり?

I am not going to アイムナッゴナ

「〜するつもりはない」という否定の意思を表しますが”I am not” が「アイムナッ」と縮約されさらに “going to” も「ゴナ」となるため全体で「アイムナッゴナ」と聞こえます。

I am not going to wait any longer. もうこれ以上待つつもりはありません。

Did he tell you? ディリテリュ

「彼はあなたに言いましたか?」という質問ですが”did he” が「ディリ」と縮まり”tell you” も「テリュ」となるため全体で「ディリテリュ」と聞き取りにくくなります。

Did he tell you about the change in plans? 彼は計画の変更について言いましたか?

How do you know? ハウジャノウ

「どうして知っているの?」という質問ですが”do you” が「ジャ」と縮まり全体で「ハウジャノウ」と聞こえます。

How do you know they’re coming? 彼らが来ることをどうして知っているの?

When did you get back? ウェンジャゲッバック

「いつ戻ってきたの?」という質問ですが”did you” が「ジャ」と縮約され全体で「ウェンジャゲッバック」と聞こえます。

When did you get back from your trip? 旅行からいつ戻ってきたの?

Where have you been? ウェアヴユービン

「どこにいたの?」という質問ですが”have you” が「ヴユー」と縮まり全体で「ウェアヴユービン」と聞こえます。

Where have you been all day? 一日中どこにいたの?

高速発話で聞き取りにくいフレーズ

How’s it going? ハウズィゴイン

「調子はどう?」という一般的な挨拶ですが高速で発音されると「ハウズィゴイン」と一続きに聞こえ初心者には単語の区切りがわかりにくいです。

Hey, how’s it going with your new job? やあ、新しい仕事はどうだい?

What’s the matter? ワッツァマラー

「どうしたの?」という心配や問題を尋ねる表現ですが高速で発音されると「ワッツァマラー」と聞こえます。特にアメリカ英語では “t” が「ラ行」に近く発音されます。

You look upset. What’s the matter? 落ち込んでいるように見えるけど、どうしたの?

As far as I know アズファラザイノウ

「私の知る限りでは」という表現ですが高速で発音されるとほぼ一続きに聞こえ「アズファラザイノウ」のように聞こえます。

As far as I know, the meeting hasn’t been canceled. 私の知る限りでは、会議はキャンセルされていません。

At the end of the day アズィエンダヴザデイ

「結局のところ」という意味で使われるイディオムですが高速発話では「アズィエンダヴザデイ」と区切りなく聞こえることがあります。

At the end of the day, what matters is your happiness. 結局のところ、大切なのはあなたの幸せです。

Every now and then エヴリナウンゼン

「時々」「たまに」という頻度を表す表現ですが高速で発音されると「エヴリナウンゼン」と単語の区切りが不明確になります。

I still think about my hometown every now and then. 時々故郷のことを考えることがあります。

In the middle of インザミドゥラヴ

「〜の最中に」という表現ですが高速で発音されると「インザミドゥラヴ」と聞こえます。特に “of” が弱く発音されるため聞き取りにくいです。

Sorry, I’m in the middle of something right now. すみません、今ちょうど何かの最中です。

特定の子音連結で聞き取りにくい表現

Next time ネクスタイム

「次回」という表現ですが”xt” という子音の連続が英語学習者には発音しにくく聞き取りにくい音の組み合わせです。

I’ll do better next time. 次回はもっと上手くやります。

Asked her アースクター

「彼女に尋ねた」という表現ですが”sked” という子音の連続と “d” と “h” が続くため「アースクター」のように聞こえることがあります。

I asked her about the project deadline. プロジェクトの締め切りについて彼女に尋ねました。

Months ago マンスザゴー

「数カ月前」という表現ですが”ths” という子音の連続が難しくさらに “s” と “a” がつながって「マンスザゴー」と聞こえます。

I started learning English months ago. 数カ月前に英語の学習を始めました。

Sixths シクスス

「6分の1」や「6番目」を意味しますが”xths” という子音の連続が非常に発音しにくく聞き取りも困難です。多くのネイティブスピーカーも明確に発音するのに苦労する単語です。

About five-sixths of the students passed the exam. 学生の約6分の5が試験に合格しました。

Strengthened ストレンスンド

「強化された」という意味ですが”ngth” という子音の連続が非常に聞き取りにくいです。さらに “ened” が「ンド」と短く発音されることが多いです。

The team strengthened their defense this season. チームは今シーズン守備を強化しました。

Fifth floor フィフスフロア

「5階」という表現ですが”fth” と “fl” という子音の連続が続くため聞き取りにくくなります。特に素早く発音された場合は難しいです。

My office is on the fifth floor. 私のオフィスは5階にあります。

特殊なイントネーションで聞き取りにくい表現

Really? リリー

「本当に?」という驚きや疑いを表す表現ですが上昇調のイントネーションで発音され長さも変化するため文脈によって意味が大きく変わります。

You got the job? Really? Congratulations! 仕事が決まったの?本当に?おめでとう!

Whatever ワッテヴァー

「何でも」「どうでもいい」という意味ですがイントネーションによって意味合いが大きく変わります。下降調で発音されると無関心や退屈さを表すことが多いです。

I don’t care what movie we watch, whatever. どんな映画を見るかは気にしないよ、何でもいいよ。

Sure シュァ

「もちろん」「確かに」という意味ですがイントネーションによって素直な同意から皮肉まで様々なニュアンスを持ちます。上昇調で長く発音されると疑いを含むことがあります。

Can you help me with this? Sure, no problem. これを手伝ってくれる?もちろん、問題ないよ。

Yeah, right イェアライ

「そうだね」という意味ですが皮肉っぽく発音されると「そうだとでも思ってるの?」という不信や疑いを表します。イントネーションで意味が180度変わる典型的な表現です。

You’ll finish that 100-page report by tomorrow? Yeah, right. 明日までにその100ページのレポートを終わらせるって?そうだとでも?

Come on カモン

日本語になっているとも言える表現ですね。「さあ」「やめてよ」など様々な意味を持つ表現ですがイントネーションによって励ましから苛立ちまで異なるニュアンスを持ちます。

Come on, you can do better than that! さあ、もっとうまくできるはずだよ!

No way ノーウェイ

「ありえない」「絶対に嫌だ」という否定の表現ですが驚きを表す場合は上昇調、拒否を表す場合は下降調で発音されることが多いです。

You won a free trip to Hawaii? No way! ハワイへの無料旅行に当選したって?ありえない!

聞き取りにくいイディオム

Beat around the bush ビートアラウンダブッシュ

「要点を言わずにぐだぐだ話す」という意味のイディオムですが速く発音されると「ビートアラウンダブッシュ」と区切りなく聞こえます。

Stop beating around the bush and tell me what happened. 回りくどいことを言わずに、何が起きたのか教えてください。

Off the top of my head オフザトップマヘッド

「即座に」「思いつきで」という意味のイディオムですが”of” や “my” が弱く発音され「オフザトップマヘッド」のように聞こえます。

Off the top of my head, I’d say it costs about $50. 思いつきで言うなら、それは約50ドルするでしょう。

On the other hand オンジアザハンド

「一方で」という対比を表す表現ですが”the” と “other” がつながって「ジアザ」と聞こえ全体で「オンジアザハンド」と発音されます。

The car is expensive. On the other hand, it’s very reliable. その車は高価です。一方で、非常に信頼性があります。

By and large バイアンラージ

「概して」「全体的に見て」という意味のイディオムですが”and” が弱く発音され「バイアンラージ」とほぼ一続きに聞こえます。

By and large, the event was a success. 概して、そのイベントは成功でした。

All of a sudden オーラヴァサドゥン

「突然」という意味のイディオムですが高速で発音されると「オーラヴァサドゥン」と区切りなく聞こえます。特に “of a” の部分が短く発音されます。

All of a sudden, it started raining heavily. 突然、土砂降りの雨が降り始めました。

速い英語を聞き取るコツはありますか?

速い英語を聞き取るには単語単位ではなくチャンク(意味のかたまり)で聞く習慣を身につけることが重要です。

英語は実際の会話では単語と単語がつながって発音されるため個々の単語を区切って聞こうとすると混乱します。まずはゆっくり話された英語でチャンクを認識する練習をし徐々に自然な速度に慣れていきましょう。

他には英語特有のリズムやイントネーションに注意を払うことも大切です。英語はストレス(強勢)のある音節が強調され、それ以外は弱く発音される傾向があります。この強弱パターンに慣れることで速い英語でも音を拾いやすくなるはずです。

方言や訛りのある英語を理解するにはどうすればいいですか?

方言や訛りのある英語を理解するにはまず様々な英語の変種に触れる機会を増やすことが大切です。オーストラリア英語、カナダ英語、インド英語など異なる地域の英語を意識的に聞くようにしましょう。

YouTubeやストリーミングサービスでは世界各国の英語話者のコンテンツが豊富にあります。また、特定の方言に慣れたいならその地域のドラマやニュースを定期的に視聴するのが効果的です。

最初は字幕付きで見て慣れてきたら字幕なしに挑戦してみましょう。方言ごとの特徴的な発音や語彙の違いを学ぶことも役立ちます。例えばイギリス英語では「r」の発音が弱いことや特定の地域特有の表現などを知っておくと聞き取りの手掛かりになります。