ビジネスレターやメールでは適切な表現を使うことが重要です。
フォーマルな場面からカジュアルな状況まで、相手と関係性に合わせた英語表現を知っておくと、プロフェッショナルな印象を与えることができます。
以下では頻繁に使われるフレーズとその効果的な使い方を紹介します。
書類や情報の参照表現
Please find enclosed/Enclosed please find 同封されているものをお探しください
添付書類がある場合に使う表現ですが、「Please see the attached document」や「I’ve attached」といったシンプルな表現が最近は好まれています。
With reference to/In reference to ~を参考にして
以前の通信内容や特定の話題に言及する時に使います。「Regarding」や「Concerning」も同様の意味で使えます。
Further to の件ですが
「Further to our conversation yesterday…」(昨日の会話の件ですが…)のように使います。前回のやり取りを踏まえて話を続ける時に便利です。
In response to ~に応答して
「In response to your inquiry…」(お問い合わせに対して…)のように、相手からの連絡に返答する時に使います。「In reply to」も同じ意味で使えます。
目的や状況を伝える表現
I am writing to 私は~に手紙を書いています
手紙やメールの目的を明確に伝えるための表現です。「I am writing to apply for…」(応募するために書いています)のように使います。
Thank you in advance 前もってお礼を申し上げます
依頼事項がある時に使う丁寧な表現ですが、相手の協力を当然視していると解釈される可能性があるため、「I would appreciate your help with this matter」などの表現に置き換えるのも良いでしょう。
We regret to inform you 残念ながらお知らせいたします
悪い知らせを伝える際の緩衝表現です。「Unfortunately」や「I’m sorry to say that」も同様の目的で使われます。
Looking forward to 楽しみにしています
「I look forward to hearing from you」(ご連絡をお待ちしています)のように、将来の連絡や出来事への期待を表します。
専門的・法的表現
In lieu of ~に代えて
フランス語の「lieu」(場所)に由来する表現で、何かの代わりに別のものを提供する時に使います。「In place of」や「Instead of」も同様の意味です。
Upon your acceptance ご承諾の上
条件付きの提案や契約書でよく使われる表現です。「Subject to your approval」(あなたの承認を条件に)も類似した意味で使えます。
Upon receipt of 受領次第
「Upon receipt of payment」(お支払い受領次第)のように、何かを受け取った時点で行動が開始されることを示します。ビジネス文書や契約書で頻繁に見られます。
With utmost respect 最大限の敬意をもって
相手の意見や立場に対して異論を唱える際に、敬意を示しながら自分の見解を伝えるための表現です。高位の人物に対して使われることが多いでしょう。
As per your request ご要望のとおり
相手の要求に応じて行動したことを示す表現です。「As requested」や「As you asked」という簡略化された形も一般的です。
手紙の締めくくり表現
Yours sincerely 敬具
正式な手紙で相手の名前を知っている場合の結びの言葉です。イギリス英語では広く使われますが、アメリカ英語では「Sincerely」や「Sincerely yours」が一般的です。
Yours faithfully 敬具
相手の名前が不明な場合にフォーマルな手紙で使う結びの言葉です。「Dear Sir/Madam」で始まる手紙と組み合わせて使われることが多いでしょう。
Kind regards よろしくお願いします
ビジネスメールで最もよく使われる現代的な表現の一つです。「Best regards」や単に「Regards」というバリエーションもあります。知人との中程度のフォーマル度に適しています。
To whom it may concern 関係各位
受取人が不特定の場合に使う表現です。推薦状や証明書などでよく見られます。最近では特定の部署宛てに「Dear Recruitment Team」のようにより具体的な宛名を使う傾向もあります。
英文レターQ&Aコーナー
Q: ビジネスメールの結びの言葉はアメリカとイギリスで違いがありますか?
A: はい、国や地域によって好まれる表現が異なります。例えば、イギリスでは「Yours sincerely」「Yours faithfully」の区別が重視されますが、アメリカでは「Sincerely」「Best regards」がより一般的です。
Q: 初めてメールを送る相手には、どのような締めくくりの言葉が適切ですか?
A: 初対面の相手には、「Kind regards」または「Best regards」が無難です。相手との関係性が発展していくにつれて、「Best」や「Cheers」などよりカジュアルな表現に移行するのもよいでしょう。
Q: メールの件名はどのように書くべきですか?
A: 件名は簡潔かつ内容を的確に表すものが理想的です。「Meeting Request: Project X Discussion」のように、種類と内容を明記すると受信者が内容を把握しやすくなります。
実用的な例文集
ビジネスメールの開始方法
The purpose of this email is to discuss our upcoming project.
このメールの目的は、今後のプロジェクトについて話し合うことです。
I hope this email finds you well.
お元気でお過ごしのことと存じます。
依頼や要望の伝え方
Could you please provide the requested information by Friday?
金曜日までに依頼した情報をご提供いただけますか?
We would greatly appreciate your prompt attention to this matter.
この件に迅速にご対応いただければ幸いです。
ビジネスメールの効果的な締め方
Please don’t hesitate to contact me if you need any clarification.
何か不明な点があれば、どうぞお気軽にご連絡ください。
I look forward to our continued cooperation.
今後もご協力いただけることを楽しみにしております。